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にえガレのブログ

「捉われずに拘る」をモットーにしております。

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にえ

Author:にえ
「Nie's garage」略して「にえガレ」のブログへようこそ!

『捉われずに拘る』をモットーにやっております。

2ストローク色がやや強そうにみえるかも知れませんが、4ストロークも含め どのようなバイクに乗っておられる方にも見ていただけるように配慮しているつもりです。

少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです。

~Nie's garage OSAKA JAPAN~

☆お問い合わせはこちらまで☆
niesgarage@gmail.com

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2010.07
21
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久しぶりの作業日記です。

お世話になっている内燃機屋さんが、尋常ではなく忙しかったんです。
さらに輪をかけて、RZ系のクランク大端のベアリングにバックオーダーがかかったり、(社外の)ピストンが入荷しないなどの理由で作業が全く進められませんでした。

お待たせしていた皆さん、本当にご迷惑をお掛けしました。

ようやく部品も入荷したので、内燃機屋さんに無理をいって、一気に作業を片付けていただきました。


私もがんばらないとっ!ということで、久しぶりに帰宅後作業です。いやぁ、工具を握ると気持ちが落ち着きますな(笑)


じゃん。DT125Rのシリンダーです。型式は34X。ピストンリードバルブのタイプです。キレイなクロスハッチにうっとりです。




気合の入った吸気ポートです。



シリンダーを上側から覗きます。




続いて下側から。




うぅ~ん。いかにも2ストらしく吹け上がりそうなポートですね。みているだけで気持ちが昂ぶります(笑)



えー。書くのを忘れていましたが、依頼は「ボーリング」です。

ボーリングが完了したので、(やりすぎない程度に)サラっとポートのバリを取っておきます。


さらに、ボーリングするときに外していたスタッドボルトを装着します。




ボルト溝を綺麗に仕上げたあとなので、気持ちよく作業ができます。



内燃機屋さんで計測してはいるものの(当たり前ですね)、一応自分でもクリアランスをチェックしておきます。




ピストンの寸法をマイクロメーターであたり、ダイヤルゲージを調整。。。

調整したダイヤルゲージをシリンダーへ。




やらせ画像なので、ちょっとズレてますが、0.060mmを示しています。
指定のクリアランスは0.055~0.060mmなので、バッチリです。


もちろん、(ポートがあるので可能な限りではあるが)複数の場所をあたります。特にポートのある2ストは、寸法が多少バラつきがちです。



ときどき、「0.060mmズバリにしてくれ!」なんてオファーをいただきますが、現実的ではありません。
5/1000mm(0.005mm)程度の範囲は必要なんですね。

もちろん、この前提(範囲を伴って)で「クリアランスを広め」なんてオーダーには対応可能です。

この場合、5/1000の範囲を持ったまま、大きめの寸法に”全体的”にスライドするイメージになります。



内燃機屋さんにオーダーする際には、このあたりのことをよく認識しておくことが重要です。


話は少し横にそれますが、内燃機屋さん曰く、近頃、自分でバイクをいじる人が増えたことで、個人から直接作業を請けるケースが増えたそうです。


聞きかじりの知識で、中途半端なオーダーをするものだから、トラブルになる。

例えば、「シリンダーに縦傷がついてる!」とクレームをうけたので引き上げてみると…ダイヤルゲージで測定したあとだった…なんて話もあるようです。

あとは…そうそう、バイク屋からの依頼で、クランクをOHして納品した所、「ケースに組んだらシャフトが回らない!」とクレームがあったそうです。

調べてみると、上下のケースが別のものだった!なんてオチだったそうな。ケースには組み合わせがあるって知らなかったんですね。
(上下を合わせてから主要部分の加工をする)

知ってる人からすれば「そんなアホな話しがあるんか?」と思うかも知れません。
が、理解されていない人にとっては、クレームなんですね。それも、とても真剣なクレームなんです。

ですから、「寸法があってない!!!弁償しろ!!!!」みたいな話になるわけです。こうなってしまうと、いくら説明したところで解決しないし、笑い話じゃ済まされません。


「にえさぁ~ん、ダイヤルゲージいれずに、どうやってクリアランス測定しろっちゅぅんやろうねぇ~」なんてことを”真剣に”ボヤかれています。


過去に、某B○誌の人気コーナーで有名な某車両の内燃機加工を、私の紹介でやってもらった折り、「取材させてぇ~」とお願いしたことがあります。

返事は、「絶対にいや!勘弁して」でした。


「訳分からん客が増えたら、仕事にならん」ということです。

依頼どおりに加工するのが、内燃機屋さんの仕事であって、意味を分かっていない人(および意味を分かろうとすらしない人)に意味を伝えることが仕事ではないということです。


よく「にえガレが使っている内燃機加工屋さんを教えてくれ」とお願いされますが、すべてお断りしているのも、同様の理由からです。



正直いって、仕事として「内燃機加工の窓口」をするのは、割りに合いません。
部品を出す前の洗浄やら、点検やら…納品されたらされたで寸法チェックもやるわけです。手間暇を考えると、全く合いません。

ですが、私は、この仕事を楽しんでやらせてもらっています。

色んな事例に触れることができることも、そして、内燃機屋さんとのやりとりが実に楽しいのです。


やりとりをするには、同じステージに立つ必要があります。だからこその「納品後のチェック」です。

これをやらなければ、単なる横流しですし、内燃機屋さんの仕事の”意味・重み”を知ることもできないと思うのです。


「こないだのバッチリやったわ!いつも、おーきにねぇ~」

「そりゃよかった。で、エンジンは組めましたんかぃな?たまには休まんとアカンで(笑)」

こんな掛け合いが本当に楽しいんです。


ちなみに、ダイヤルゲージとはこんなものです。




シリンダーに挿入する部分です。




マイクロメーターも含め、精密機器ですから、計測前に一定温度になるように配慮する必要があります。

うちの作業部屋は冷暖房を完備なので、バッチリです。半日ほどエイジングしてから計測しています。こんなこともあって、適当な部屋(環境)では、作業できないんですよね…。


ただいま、作業部屋に部品が溢れかえっているので、ちょっぴり作業効率が悪いです。近々、エンジンがいくつか届くので、セッセと片付けないと(汗)


片付いたものは、随時発送していきますので、今しばらくお待ちくださいね!

今晩もがんばるぞぉ~。



「楽しいんだけどね~。それでも引き続いて、GX750の購入希望者を募集中!」
http://blogs.yahoo.co.jp/nie_gare/25581461.html


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